ルアーのターゲットは日本古来のマナマズ
ルアー釣りのターゲットとなるのはニホンナマズとかマナマズと呼ばれる、日本全国の川や湖沼に生息する在来種のナマズで、古くは室町時代に描かれた水墨画にも登場するほど、昔から日本人には親しまれてきた魚です。
最大で80㎝程に成長する個体もあり、日本の淡水魚の中ではかなり大きくなる方ではないでしょうか。
まぁさすがに70㎝を超えたぐらいから個体数自体が少なくなりますので、そんな大物はそう簡単にポンポン釣れるものではありませんけど。
日本のナマズは4種類
さて、日本にはマナマズの他に3種類のナマズがいるのを知っていますか?
その3種とは、琵琶湖と淀川水系にのみ住むビワコオオナマズ、琵琶湖とその付近のごく一部に生息するイワトコナマズ、そして最近新種と判明したタニガワナマズです。
その中でもビワコオオナマズに関しては、1m以上に成長する個体がいることもあって専門的に狙うマニアもいるようですが、普通ナマズ釣りと言えばマナマズのことを指します。
外来ナマズも釣れるけど…
※近年、霞ケ浦や利根川水系で大繁殖しているアメリカナマズは全く別の外来種で、こちらは餌釣りがメイン。ルアーはあまり追わないようです。
また多摩川あたりで釣れるヨーロッパオオナマズはルアーで釣れた実績があるようですが、軽くメーターオーバーするようですし、ひげが6本ある(内国産は4本)ので容易に見分けがつきます。
ナマズ釣りの魅力は水面にあり
さてこのナマズなんですが、ユーモラスな顔に似合わず非常に獰猛な魚でして、特に活性の高い時などは動くものなら見境なく何でも襲いかかるのが特長です。
そんな獰猛なフィッシュイーターですから当然ルアーにも果敢にアタックしてきまして、例えばワームやスピナーベイト、スプーンでもミノーでも何を投げても釣れます。
ただし、ナマズ釣り最大の魅力はずばり水面にあるのです。
なぜなら、底の方にいるイメージが強いナマズですが、面白いことにトップウォータールアーにもバンバン出るから。
もっと言いますと、水面に浮いているルアーをナマズが襲う際に出るいわゆる捕食音!
本当に様々な音を聞かせてくれるのですが、これがたまらなく楽しいのです。
連発するバイトに心躍らせろ!
しかも一発出て終わらずに、連続して出ることもあるのがミソ。
『バコッ!』と出てからの『…バコバコッ!』
景気のいい捕食音が2つ3つ聞けたなら、その日の釣りはもう8割がた満足と言うものです。
また捕食音の大きさは魚のサイズに比例する事が多いようで、「ぽこ」とか「パシャ」とかいう軽くて弱弱しい音の時はだいたい小物のことが多いですね。
ナマズの釣り方は簡単
ちなみにナマズの釣り方は超簡単。
ルアーを投げたらゆ~っくり巻いてくるだけ。
巻くスピードが速いと目の悪いナマズはルアーに追いつけなくてフッキング率が大幅に下がりますので、できるだけゆっくり(ルアーが泳ぐギリギリの速度で)タダ巻きするのが基本です。
合わせは竿が曲がってから
そして「ばちょふっ!」とバイトが発生しても、慌てて合わせる必要はありません。
そのままゆっくり巻き続けましょう。
そして竿に重みが乗ってから巻き合わせるぐらいで十分です。
それでも乗らないときはありますが、そのなかなか乗らないじれったさもまたナマズ釣りの楽しさなのです。
びっくり合わせ
ちなみに、バイトが出た時に思わず合わせてしまうことを“びっくり合わせ”と言います。
特に気が抜けて油断してるときや、着水直後のバイト、いわゆる『落ちパク』が発生した時に私はついついやってしまいます…
そしてだいたい空振りして残念な気持ちになります。
ご注意くださいませ。
意外に大物が釣れる
あと、大物が期待できるのも魅力です。
60㎝を超えるような大型もしばしば釣れるのですが、それぐらいのサイズになりますと顔も大きくて迫力がありますよ。
また、ナマズは激しく暴れるだけで引き自体はそんなに強くない魚ではあるんですけど、さすがに60㎝を超える個体は力も強くて釣り味も結構あります。
そんな大型魚が近所の川で釣れるかもしれないんですから、トライしてみる価値大ありじゃないですか?
手軽に始められる
またこのナマズ釣り、他の釣りに比べて手軽に出来るのも魅力です。
何しろ、ルアーロッドとリール、ラインとルアー1個だけあれば十分釣りができてしまいますから。
もちろん各メーカーから出ている専用の竿を使えばより快適に釣りを楽しむこともできるでしょう。
もし適当なルアーロッドを持ってない人やより深くナマズ釣りを追求したい人は、そういったタックルをを購入してみるのもいいかもしれませんね。
一度経験してみるとハマること間違いなしのナマズ釣り。
あなたの家の近所を流れる川や水路にもきっとナマズはいるはずですよ。