フロントフックなし

フロントフックは要らないの?

私はナマズルアーにはフロントフックをわざとつけないようにしているのですが、では、なぜそういう結論に至ったのかを説明いたしましょう。

ナマズは前述の通りルアーを後ろから襲うことが多く、ほとんど後ろのフックに掛かってきますので、フロントフックがなくても十分にナマズ釣りを楽しむことができます。

ただごく稀に、ルアーを後ろからではなく下から襲う場面に出くわすんですよね。
ルアーが水面から真上に20㎝ほども突き上げられたり、時には横に5,60cmも跳ね飛ばされたこともありました。

私はこれを「ヘディング」と呼んでるのですが、おそらくこれはフロントにフックがあればフッキングしていたんじゃないかと思います。

そこで、せっかくのバイトなんだから残さず全部キャッチしたいと思い、フロントにもフックを付けたことがあるのですが、フロントフックのおかげで首尾よくキャッチすることができた1尾が、皮肉にも私が後ろのフックだけで釣ろうと思うきっかけになりました。

その理由というのは、、、

「魚体を不必要に傷つけたくない」

この一言に尽きます。

フックを魚の口に刺しておいて何を言ってやがるんだという声もありましょうが、とにかくリリースする魚はできるだけ釣り上げる前に近い状態で素早く水の中に帰してやりたいという思いがあるのです。

何が何でもキャッチしたいわけではない

そこでフロントフックです。

ナマズは掛かると、サイズが大きくなればなるほど猛烈な勢いで頭を振り体をよじらせて暴れるわけですが、そうするとおそらく結構な確率でフリーになってるもう片方のフックがナマズの体のどこかに掛かってしまうでしょう。

少なくともたった1回フロントフックにナマズが掛かった時にそれは起こりましたし、その他のルアー釣りでも複数のフックを搭載したルアーで魚を釣り上げた際にはしばしば見られる光景です。

まぁこれは釣り人それぞれの考えによるんでしょうけどね。
私は持ち帰って食べるわけではないナマズを、無駄に傷つけてまでキャッチしたくないなと思ってしまったのです。

ダブルフックの#4を使う理由

#4と#1

私が今使っているフックは『カルティバSD36の#4』です。

最近までがまかつのトレブルフェザーフック#5をペンチで1本カットしてダブルフックにしたものを使っていたのですが、フックの股のところにネットが引っかかるので、純正のダブルフックに変更しました。(ちなみに長さやフトコロの深さはほぼ同じです)

で、多くのナマズルアーについているフックに比べるとSD36の#4はちょっと小さめです。
キャタピーにデフォルトでついてるフックはSD36の#1ですからね。

では、なぜ小さめフックを使ってるかと言いますと、これも魚体へのダメージ軽減のため。
太軸よりも細軸の方が当然ダメージは小さいですよね。

まぁミクロン単位の差でどれほど違いが出るかは分かりませんけど、少しでも細い方がいいんじゃないかと。

目を貫通するのを防ぐ

それと、フトコロの狭さによってフックがナマズの目を貫通することを防ぐ目的もあります。

ナマズっていわゆる「カンヌキ」のすぐ上に目があるもんですから、どうしても鈎先が目を貫通してしまう事象が発生してしまう訳で、これがどうにも忍びない。

そこで、2,3回抜いてしまったところで何とかならんもんかと思案した結果、フトコロの狭い小さめのフックを使うことで解決できないかと考えたのです。

結果としては、部分的には成功といえる感じで完全解決には至りませんでした。

と言うのも、中~大型には効果がありましたが、30㎝クラスの小型ナマズの目を抜いてしまったことが1回だけあったからです

それでもそんな小さいサイズはそもそもかなりフッキングしにくいので、確率から言っても目ぬきをある程度は防止できているんじゃないかと思います。

トレブルフックがNGな理由

私も最初はトレブルフックをそのまま使っていました。

バラシが多発してなんとかキャッチ率を上げたいと試行錯誤しているときに、フックポイントが多ければそれだけフッキング率も上がるだろうということで、しばらく使っていたことがあります。

しかし、ある時トレブルはダメだと思いました。

理由は、上あごと下あご同時に掛かることがあるから。
フックが丸っと口の中で掛かってしまい、口を開けられない状態であがってきた事があったのです。

しかもそのナマズはサイズが45㎝ほどとそれほど大きくないうえに、そのそれほど大きくない口の中の奥の方に掛かってるもんですからフックを外すのに非常に難儀しました。

幸い何とか口を壊すことなくリリースでき、魚の方も元気に泳いで行ってくれたのですが、かなり時間が掛かって焦りましたね。

ダブルとトレブル間のフッキング率の違い

で、実はトレブルフックでこうなる事例があることは事前にネットで見て知っていました。

知ってはいたのですが、自分がそういった場面に出くわすことはないだろうと、特に理由もないのに何故かそう思っていたんです。

しかし、いざ実際自分の身に起こってみると本当に大変で、あんな経験はもうこりごりという訳で、帰宅後すぐにダブルフックに改造した次第です。

ちなみに、トレブルとダブルでフッキング率に違いがあるかという話なんですけど、正直よく分かりません。

トレブルでもまったく乗らなかったりバラシ連発したりなんてことはよくありますし、ダブルで5連続キャッチとかも当然あります。

「獲れる時は獲れるし、獲れない時は獲れない」

こんな感じでしょうか、当たり前ですけど。

ですので、ダブルとトレブルで圧倒的な差がないならば、魚により優しいダブルフックを選びたいと思うのですがいかがでしょう。