ウェーダーはあくまで波よけ
サーフでのヒラメ釣りではウェーダーと呼ばれる長靴の親分みたいなものを着用するのが一般的です。
ただ淡水や干潟での釣りで使うように、ジャブジャブと海の中に立ちこむためではなく、あくまで波よけといった意味合いが強いです。
もちろん膝ぐらいの水深がダラダラと続くような釣り場ではある程度は水に入りますが、基本的には波打ち際でくるぶしに波が掛かるぐらいの位置で釣りをします。
少しでも遠くへルアーを投げたいと前に出たくなるのが釣り人の心情ではありますが、波にさらわれる危険度が増すだけでたいして釣果に影響はありません。
ただでさえ動きにくいウェーダーを着用してさらに動きの制限される深いところまで入ってしまうと、たまに襲ってくる突然の大きな波から逃げることが難しくなります。
生活の掛かっている漁師ではありませんので、安全に楽しむのが賢明でしょう。
素材でウェーダーを選ぶ
ウェーダーはその材質で3つに分けることができます。
それがナイロンとネオプレーン、そして透湿素材のものです。
リーズナブルなナイロン製と冷たくないネオプレーン製
ナイロンとネオプレーンは汗を逃がさないのが難点。
浜から上がって脱いだ際、ウェーダーの内側に水滴がついていたり、ズボンが濡れて変色していたりするほど結構ビタビタになります。
冬場のわりと寒い時期でも浜を歩くと実はかなり汗をかくようで、いちばん最初は、
「知らないうちに漏らしてしまったのか?」とか
「買ったばかりなのに浸水してきやがった、不良品だ!」
などと思ったりしましたね。
(ちなみに本当に浸水した場合は感触と濡れ具合が明らかに違うのですぐに分かります)
ナイロンウェーダーは総じて価格が手ごろ(ピンからキリまでありますが)なのが特長、ネオプレーンウェーダーは少し重いですが、厚手で冷たい水の中に立ちこんでも冷気を遮断してくれるという特長があります。
快適な透湿素材ウェーダー
いっぽう透湿ウェーダーは読んで字のごとく湿気を逃がしてくれるので、ウェーダー内部が濡れて冷たくなったり蒸れたりすることはなく非常に快適です。
ですので11月12月のハイシーズンはもちろん、特に春先や秋口といった、「短パンで海に入るにはちょっと寒いけど結構温かい時期」には大活躍してくれますよ。
まぁその分お値段は高めでナイロンのだいたい2倍以上はしますが、その快適さで十分ペイできると思います。
ナイロンと透湿素材の両方を経験してみると、違いがよーく分かりますね。
ウェーダーの耐久性
では、その3種類で耐久性はどうなのかという話です。
やっぱり値段の高い方が長持ちするのかと思いがちなんですが、個人的にも釣り仲間に聞いても「大して違いはない」むしろ「ナイロンの方が丈夫かも」というのが多数派の意見です。
ウェーダーの値段の違いはあくまで湿気を逃がすかどうかの快適さの違いとブランド料であって、商品の頑丈さにはそれほど関係ないということですね。
浜に降りる際に枝などの鋭いものに引っかけたりすれば、メーカー品でも穴は空きますし。
激安ウェーダー
ですが、やはりよく分からないメーカーの激安ウェーダーはやめておいた方が無難です。
特に5000円を切るような値段で売られている商品はだいたい作りが粗いので、運よくアタリを引ければ長く使えることもあるかもしれませんが、結局「安物買いの銭失い」になってしまうことが多いでしょう。
『次のウェーダーを買うまであと2,3回の釣行だけ頑張ってつないでくれ!』みたいな使い方ならありかもしれませんけどね。
ウェーダーは消耗品
ちなみに不覚にも穴を開けてしまった時はウェーダー専用の補修キットもあります。
小さな穴や傷なら手軽にしっかり補修できますよ。
ただし、経年劣化による傷やひび割れはどうしようもないので、そうなった場合はウェーダーは消耗品だと割り切って新しいものを購入しましょう。
チェストハイタイプが最適
さて、ウェーダーには種類がありまして、まずその長さから3種類ほどに分けることができます。
①ヒップ ②ウェストハイ ③チェストハイ とありまして、
それぞれ、①お尻(ももの付け根)まで ②腰のちょっと上まで ③胸までと言うように、入る釣り場に合わせて分かれています。
ヒップウェーダーは主に水深のない渓流などで、ウェストハイウェーダーも水深が浅く波の来ない池や川などの淡水で使われることが多いようです。
と言う訳で、サーフで一般的なのは胸まであるチェストハイウェーダーです。
ブーツ底にもこだわる
それと、これまた細かい事なんですけど、ウェーダーの靴底はできればラジアル底(ゴム底)がよいです。
ウェーダーには大きく分けてラジアル底とフェルト底があるのですが、フェルトはどうしても砂を巻き込み、また水分も保持してしまいます。
そうすると浜を歩く時に重たくて大変ですし、釣りを終えて車に積む際に汚れてしまいがちになったりします。
砂浜では特にグリップ力や滑り止め効果は必要ないですので、特にこだわりがなければラジアル底タイプを選んでおくと無難ですね。
おすすめのウェーダー結論
以上のことを総合しますと、
- 透湿素材
- チェストハイ
- ラジアル底
のウェーダーが最も快適で扱いやすいということになるでしょう。
イチ推しはRBB・サーフウォーカーⅡ
ウェーダーは基本的にメーカー品を選んでおけばまずハズレはありません。
が、しかし!
一流メーカーの透湿ウェーダーはどうしても高価になってしまうのが難しいところです。
快適なのは分かるんだけども、2万円以上はちょっとキツイ…と。
そこで私がオススメするのは、『サーフウォーカーⅡ』という商品です。
品質のバラツキが少ないRBBから出ている、その名の通りサーフ専用のウェーダー。
当然ブーツ底はラジアルソールです。
ナイロン製ではありますが、お手頃価格なのに安っぽく見えないデザインで、なおかつ生地と作りがかなりしっかりしているので気に入ってるんです。
内生地のメッシュがいい
ナイロンウェーダーにありがちな汗濡れも、内側がメッシュになっているおかげでかなり緩和されていまして。
正直、初めて脱いだ時に感動しましたもの。
「メッシュ1枚かますだけでこんなに違うのか!さすがメーカー品だなぁ」と。
(※注意 ただしあくまでナイロンですので、気温の上がる時期などはやはり蒸れてしまいます)
サーフウォーカー2の問題点
あと、私が気づいた点を2つお知らせしておきます。
まず一つ目は、ダメージ軽減のためにブーツ接続部が2重構造になっているんですが、その裾の内側に入った砂を流すのがちょっと手間なことですね。
浜から上がってウェーダーを脱ぐ際に、あらかじめめくりあげておくと帰宅後流す時に楽です。
まぁこのおかげでブーツ接続部からの浸水が防げるなら妥協すべきでしょう。
二つ目は、さすが人気商品だけあってか、浜で同じウェーダーをはいてる人にしばしば会ったりすることです。
私は全然気になりませんし、相手もそんなにこっちのことを気にしてないでしょうけど。
どんどん歩いていこう
サイズの目安としましては、170㎝・60㎏・靴25.5㎝でMがピッタリ。
また付属している中敷きを敷いてブーツ内の空間を調節することもできます。
ややタイトなシルエットもカッコイイ!
1年間の保証も付いてまして、ビギナーにも経験者にもオススメできる逸品です。
3Dサーフウォーカーにモデルチェンジ
※2020年追記
どうやらサーフウォーカー2は『3Dサーフウォーカー』にモデルチェンジした模様です。
変更点は、
「ウェーダーのパターン(型紙)をより動き易いよう一から見直し水を受けにくく、足上げの良い細身のデザインに一新(RBBホームページより)」
と言うことで若干細い仕上がりになってるようですが、元々がややタイト気味なこともあって写真を見る限りでは全く分かりませんね。
その他では、
- 生地の素材や厚さ
- 裏メッシュ
- ラジアルソール
- 1年間の保証
等々、肝となる部分は前作と同じになっていますので、やはり変わらずおすすめできる商品であることは間違いないです。
※2023年追記
3Dサーフウォーカーは『サーフウェーダー』にモデルチェンジした模様。
作りにそれほど大きな変更点は無いようですが、値段がちょっと上がってますねぇ…
売れ筋商品
当サイトから主にアマゾン経由でよく売れているのが、フィッシングギアやアパレルが人気のDRESSから出ている『AIRBORNEシリーズ』です。
同社の他の商品同様、おそらくこのウェーダーも高いレベルの品質を持っているんでしょう。
そして「内メッシュ」や「ラジアルソール」等、サーフウェーダーに必要な項目をすべてクリアした上でお手頃価格なのが受け入れられているんだと思います。
デザインがやや若者寄りで好みが分かれそうなのを除けば本当にいい商品だと思いますね。
便利なウェーダーバッグ
砂浜で釣りをしますと、浜から上がる際にどれだけ払ったりはたいたりしてもどうしても砂が残ってしまうものですし、水で流すことができても今度は濡れたウェーダーを直接車に乗せることはしたくないものです。
そこで重宝するのが『ダイワ ウェーダーバッグ』と言う商品。
脱いだウェーダーをこのバッグに入れるだけで砂や水で車内を汚すことが無くなります。
またEVA素材でバッグ自体を洗ったり乾かしたりするも楽ですし、縦型でかさばらないのもいいんですよね。
それに肩に掛けられるストラップがついてますので、自宅と駐車場が離れている方にもおすすめです。
ウェーダーってそれ単体で持つと何か微妙に重たくてしかもかさばったりする(特に自宅に戻る時)ので、バッグに収納することによって片手がフリーになれば、そんな煩わしさからも解放されるでしょう。